サクラは感涙
時間が空いたので、母に電話をした。
いい感じの声で「はい」と出た♪♪
「あ、サクチャンですぅ。明るい声がいいねぇ」
「あら、サクチャン♪ふふふふふ、今日もね。元気なの」
今日も母は庭で土と戯れていたらしい。
昨日、「4時迄やっていた」と母の口から具体的な時間を
聞けたけど、もう一度試しに何気に時間の話にもっていった。
「朝から?まさか5時とか、からじゃないわよね」
「まさか!どこから5時が出てくるの?」
「へへへへへ、農家さんって、4時とか5時って感じでしょう。
お母さんも毎日、毎日、花農家みたいでしょう?」
「確かにそうだけど、9時ぐらいからよ」
「そうだよね、朝ごはんを食べてからだよね」
「そうよ、イヤだわネェ」
・・・とこんな感じで、ジョークもジョークとして通じる。
つい先日までは、「親をバカにして」などと始まっていた。
私は、和やかになったところで、
「ねぇ、サクチャンのお願いがあるの」
「何?サクチャンのお願いなんて(笑)」
「お母さんのその足腰が丈夫ってことを見込んでね・・・」
「だから何?足腰は丈夫よ!」
「そう、そこでだね、へへへへへ、掃除に来て欲しいの」
「いいわよ。いつ?サクチャンがいない時でも行ってするわ」
「それは、ちょっと気の毒だしぃ・・・改めて日程を」
「あら気の毒だなんて(笑)。子どもの日だから特別に。
久しぶりにそっちに行きたいわ」
「うん、来て欲しい。でも、かなり汚いのよ」
「だって仕方がないでしょう。休み取っていないでしょう?
洗濯はちゃんとしているの?」
「洗濯はしている。だって、ボタンを押すだけだから」
「そうよね、着る物だって無くなるものね。食べているの?」
「食事の支度はしているの」
「そうか、洗濯はしないと着る物がなくなるし、食事は
しないと餓死するものね」
「そう、掃除はしなくても死なないからね(笑)」
「じゃあ、改めて日にちを決めて教えてね」
まぁ~話が弾む弾む。
以前は「部屋がきたないの」と言っただけで「掃除しに来いって
いうの?都合よく親をコキつかって」となった。
数年前から母は私が思ってもいないことを
「***と思っているんでしょう?」と苛立ちを見せ、
私が「思っていないわよ。私が脳みそと口が直結していることを
知っているでしょう(笑)。思っていないから言わないの」と言うと
「あんたは、何も言わない。何を考えているかわからない。
子どもの頃からそうだった。何も言わないだけに腹の中で
何か考えているのだろうし、何も言わないだけ恐ろしい!」と。
母の投影としか思っていなかったし、取り合わなかった。
でも、母は妄想を脹らませ、話が作られていた。
私にすると「え?何それ?」と思っていた。
母の脳みそがイキイキしていた頃、母の愚痴を聞いて私が
「気持ちはわかるよ。一緒に腹をたてて、状況が変わるなら
私もね付き合うけどねぇ。イライラするエネルギーが
もったいないと思うんだけどねぇ、何か食べよう!」と言うと
母は「サクチャンに話しても本当に実も蓋も無いわよね。
あっさりしているというか・・・そうね、お茶でも飲む?
お菓子なかったかしらね・・・」とスムーズに切り替わっていた。
あの薬、ミラクルって感じ。
ミラクルって感じるからこそ、まだ信じられない。
曇りの日は、どうなのかしら・・・
お隣の塩田さんが声をかけてくれるようになったからかしら・・・
薬だけじゃない相乗効果もあると思うけど、
これまでも環境がベターな方向に変化しても、
母の猜疑心と明るい声は戻らなかった。
母の変化は、声の印象だけじゃない。
感じたことや欲求を表現する、具体的に時間を口にする、
そして、話しを聴いている印象が強くなった。
サクチャン、感激★★★
5月5日再び
サクラ