壊れていく恐怖
病に冒されていく過程は、切ないと思う。
母もおそらく辛かったと思う。
混乱し、自分の中の何かが壊れていく様を感じ、
漠然とした不安感と恐怖心に苛まされていたと思う。
母の異変を感じたのは、2004年の春。
でも、その後、母が不合理なことを言わないので、
勝手に一過性のものと思っていた。
秋になって、再び不合理なことを言った。
来る日も来る日も、その不合理なことを繰り返し、
母に受診を勧めたが「私をバカ扱いする!」となり、
姉から説得してもらいたくて「おかあさんがおかしい」と
告げたけれど「サクチャンは医者なの!」と一蹴。
その後、直ぐに姉のところに数ヶ月行く予定だったので、
姉も自分の目で確かめたら、わかると思っていた。
でも、自己保身。自分の仕事で精一杯で、
姉のキリキリしている状態に関りたくない、
私は姉が恐かった。そして母も恐かった。
背景には、母の妄想もあった。
母のことを言うと「お母さんの言う事と違う。
お母さんに聞いてみる」となっていて、
もうどうでもよかった。どーぞ八重&カエデworldで
やってほしい、といった心情だった。
姉にメールをしても無視・・・というより、
私が送るメールは受け取り拒否設定。
こじれた原因(キッカケ)は融資に関る事だった。
私は欲求を満たすことが愛情とは思わない。
私なりに姉を思っていても届かなかった。
私は姉が母に送った1通のメールを読んだことから
「私は一人っ子」と思うことに決め、
姉に「今は何を言っても信じてもらえないだろうから
言わない。」とメールをして、その後、一人っ子になった。
【今頃寝ているね。しはらくひとりで頑張ってね。
くれぐれも火の元には気をつけて下さい
お母さんが思っている以上にサクチャンのことは
わかっていますよ。本人が私たちにどう言っても、
お母さんにどういう言い方をし、そういう態度を
取るか見抜いています。あの人は格好いいことしか
言わないから。お母さんもいけないし、それ以上に
あの人はひどいと思います。冬になったら
またきて下さい。老いては子に従えってあるんだから】
私は最終的に姉を頼ってしまう。
でも、とにかく一人っ子と思おう、と母に送られた
このメールを私の携帯に転送して、つらくなって
姉を頼りたくなったら読んでいた。
「そう、私は一人っ子。姉はいない」と言い聞かせた。
でも何かあった際、知らせていないとなると
また問題が起こるし、いくらなんでも長女だし・・・。
私は姉の夫ツヨ君に母の状況などを伝えていた。
私はツヨ君の妹になれて幸せだと思っているし、
ツヨ君は、妻として姉を受け入れている。
おかしなもので、こじつけても姉を肯定している自分がいた。
でも、私は一人っ子。
母がご近所と様々なトラブルを起こしたので、
私はようやく動き出した。
母は妄想を起していて、姉に言う事によって再び
「お母さんの話が違う。お母さんに聞いてみる」と
母の耳に入ると益々話がこじれてしまうと考えた。
何より私は一人っ子!
本当に複雑な心境と孤立した思いだった。
でも、民生委員や婦人部長、ケアマネージャーといった
地域の方々に支えられ、ひとまず乗り越えられた。
アセスメントのためなので、状況も隠さなかった。
おそらく母が知ったら、とても憤慨すると思う。
表面を繕っていてもどうなることでもない。
昨日、母は「できることまでやってもらうとできなくなるから、
サクチャンはしなくていい」と私の気持ちを理解した。
ディサービスの施設に掲示しているらしい。
私が「そうだね」というと「ごめんね」と言った。
何がごめんね、なのか聞かなかったけど、私を密かに『ひどい』と
評価していたようだけど、母なりに変わったのだと思う。
欲求を満たすことが思いやりとも思わない私は今後もひどいと
評価を受けることがあると思っている。
ま、いいわ、文化が違う。それで片付ける。
何を言われてもいいので、お母さんが不安感や恐怖心から
解放されているならば、それで充分と感じる。
5月6日(日)
サクラ