母の不安


慌ただしい一日で、母にメールや電話ができなかった。
帰宅時、信号待ちでふと携帯をみると光っている!
ひ~こんな時間に着信!!!!事件だ!
コンビニの駐車場に車を止めて、着信履歴を見ると
友人っとその夫から電話があったようだ。
さらにもうひとつ見ると非通知で着信あり!

私の頭の中で捜査が広がる。
非通知は母。そして、おそらく母は友人宅へ。
そこで友人夫婦はそろって私に電話をした、と考えた。
私の推理は当った。
友人にひとまずお詫びをして、即、母に電話。
半べそで「サクチャン、大丈夫?」
「大丈夫って?大丈夫よ。お母さんはどう?」
「私? 私ね、毎日、サクチャンが電話やメールをくれるのに
今日は全然なかったでしょう。私の我儘なんだけど何かあったのか
と心配で心配でいてもたっても居られなかったの」
「そうかぁ、ごめんね、今日はね、忙しさ100倍だったの。
心配してくれたのね。ありがとう。大丈夫よ。」
「ごめんね、私の我儘なの」
「お母さんの我儘?」
「そう、だって我慢しきれなかったの。家に電話してもでないし、
携帯に電話をかけてもでないので、倒れたかと思って。
ずーっと休んでいないでしょう。野村さんなら何か連絡が
入っているんじゃないかと思って。野村さんに電話しちゃったの」
「そう。私の健康を気遣ってくれたんだ。ありがとう。
大丈夫、ほら、頼りのないのは元気な証拠というでしょう。
電話もメールもする余裕がない状況もあるっていうことなの」
「うん、そうよね」と母はさらに泣きだした。
まるで行方不明だった母親と話して安心した子供のように感じる。
「さ、お父さんに『取り越し苦労でした』と報告して寝てね。
明日、明後日も仕事なので、私も早く帰って寝るわ。あと5分ぐらいで
家につくから。靴を早く脱ぎたいよぉ」
「足を伸ばしたほうがいいね。私は明日ディサービスに行く」
「そうね、この雨が晴れるといいね」
「大丈夫、雨でもお迎えの車が来るから」
「そうね、お迎えが来るものね。私もとり越し苦労だわ。ふふふ」
「ふふふ、じゃあね、気をつけて帰るのよ」
「はい、わかった。気をつけて帰るわ。おやすみなさい」
「はい、おやすみ」

こうして母との電話が終わった。
電話を切り、すぐに友人へお礼&お詫びメール。ホッとひと安心。
次の瞬間、携帯電話の通話料が気になる。うぉぉぉぉ~。

5月25日
サクラ