母の波


お決まりの8時半の「お薬ですよコール」。
第一声の様子がおかしい。食事はまだ食べていないって。
電話の横においてある手帳がなくなったとのこと。

「いつから昨日から無いの?」
「2-3日前から。もう嫌だ死んでしまいたい。
あの手帳には電話番号が書いてあるでしょう。
電話をかけなくてもいいけど、やっぱりないと困るもの。
手足をもがれたみたい」と泣きだした。
「そう、困ったね。昨日まであんなに元気だったのに
今日はしょんぼりだね」
「いつも元気そうにしているだけだもの」
「そうだったの。本当は元気がなかったんだね。
じゃぁ、まず朝ごはんを食べて、薬を飲んで、それから
ゆっくり探そうね。まずご飯!元気の素だよ!」
「薬だってないもの」
「え?薬もないの?」
「そうなのよ、薬だって全くないんだから!」

再び薬がないと始まり、私も困惑。
毎朝電話、今日まで18回。
そのうち電話に出て一緒に飲んでくれたのは7回。
あとは「明日もかけるからね。朝の二人の共同作業だから」などと
いっても、表に行っていた、もう飲んだなど母のペース。
先日は、飲んだ後に「これからご飯を食べるから」って。

正直なところ、母は前回病院へ行ってから様子が変わった。
多動になったし、落ち着きがない。
もともと上の空が、さらにエスカレート。

で、先ほどの話に戻るけど、母に「まずご飯食べて。
あと30分後、そうね、もうちょっとあとのほうがいいね。
9時15分にもう一度電話をするから」と伝え、
約束通り、9時15分に電話をかけたら、ケロリとして
「もう、薬も飲んわ」って。
「あったの?」と聞くと「あるわよ」って。
どうなっちゃってるのか???????????????
一時的にというか、見た時になければ、
それで無くなったということなのだろう。

心配なので、14時近くに再度電話をした。
「騒がせてごめんね。サクチャン、かわいそう」
「いいよ、私はね、お母さんがいとしいよ。かわいいと思うの。
親に向って申し訳ないけど、お母さんがかわいいと感じるの」
「ありがとう。ごめんね、サクチャン。どうしてカエデはああなのかしら」
「お姉ちゃんから電話がきたの?」
「2-3日前。えっとね、日記に書いてあるわ。7日の日」
「そう、お姉ちゃんも心配なんだね」
「あまり話したくないもの。それに話さなかったけど、でも…」
「また強いことを言われちゃったかな?」と聞くと泣き出した。

ふ~まいった、まいった。
私も泣きたい。仕事もやってもやっても終わらない。
次から次と、というぐあい。

7月10日
サクラ