パンが嫌いなの
母の病院、同行日。
私は介護サービスを依頼したところへ立ち寄り
その後、病院へ行った。
遅れて行ったので、その場に居合わせなかったが
担当医に「午前中に来ようと思っていたのですが…」と
お詫びをしたようだった。
少なくても今朝のお薬ですよコールの時まで
母は予約時間も覚えていたはずだが…。
母はどーもよそ様だと緊張するのか、
トンチンカンなことを言いやすくなる。
これも緊張感からなのか…人からどう思われるか、
そんな意識がトンチンカンを呼んでいるように思われる。
私は、母を病院から自宅まで送り、その後、職場に戻った。
仕事を終え、8時過ぎに母のところへ行った。
職場を出る時に母にこれから行く旨と夕ごはんは要らないけど
お味噌汁だけ飲みたい、明朝食べるのでおにぎりがほしいと伝えた。
晩御飯が用意されていた。忘れたというよりも
おそらく話を聞いていなかったと思われる。
お味噌汁は、お豆腐ときのこの具。
正直なところ、お湯にお味噌を溶いただけで、
味としては美味しいと言えなかった。
でも、豚肉を塩コショウで炒めたもの、
付け合わせとして水菜と不格好な胡瓜が添えられ、
一生懸命さが伝わってきた。
そして「ごめんね、こんなものしかなくて。
それに私、急にできなくって…。私、料理が苦手だから」
と言っていた。
最近、母はとても素直で自分のできないことを受け入れ、
それを口にできるようになった。
逆にアルツハイマーになって母は発達したように思える。
私は、食事を終えて、9月28日までの2週間分の薬を
カレンダーに貼り、その後、介護計画書や契約の説明をした。
母は何度か同じ質問もしたが、忘れてしまって質問を
しているのではなく、理解できないくって質問を
繰り返しているようにみえた。
説明を終えるとテーブルに手をついて
「ありがとうございました。ごめんね、何度も同じことを
聞いて。だんだん理解力が弱くなってきているの。ごめんね。」
とちょっと寂しいそうに言った。
「ん?契約書って難しい言い回しよね」とフォローすると
「この契約書は、それほど難しい言い回しはないわよ」と
涼しい顔で言っていた。よくわからない…ま、いいわ。
あ、そうそう、もうひとつわからないことがあった。
担当医の前で「私、パンが好きじゃないもの」と。
私はびっくりして「あーそうかい」と苦笑いをしてしまった。
昨日、夕方電話をした時に「気持ちがクサクサするし、
パンでも買ってこようと思っていたの」と言っていたので
私も「そうだね、お母さん、パンを好きだから、おいしいのを
買ってきて牛乳か野菜ジュースを飲みながら食べて
ストレスを発散したようがいいね」と答えた。
母も「そうよね、好きなものを食べて、元気をつけなきゃ。
私、ごはんよりもパンのほうが好きだからね」と笑っていたのに…。
母は時々、大根が嫌いになったり、パンが嫌いになったり、
不思議なことを言い出す。
でも、その時限りで、何気に後で聞くと「私、そんなことを
言った?」と言っている。その場限りの勢いで言っているとしても
そんな勢いでいうような話じゃないように思うけど…
ま、体制に影響がないから、それもいいかもしれない。
でも、もともとその場に合わせて勢いで言うことが
多くなってきている。これも症状?
9月14日
サクラ